皮膚や目を破壊しがん作る…日焼けダメージの怖さと中毒性

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 気温の乱高下で熱中症など体調を崩す人も多いが、戸外に長時間いる人は紫外線対策にも気を配った方がいい。5月の紫外線量はすでに真夏並み。紫外線は健康に不可欠なビタミンDを体内で作るのに必要で、こんがり焼けた皮膚は時間とお金のある健康的な人のイメージがある。しかし、過度に浴びるとしわやしみなどの原因になるばかりか、長い時間をかけて皮膚がんや白内障といった目の病気を引き起こしかねない。しかも最近の研究で紫外線に中毒性がある可能性も報告されている。油断してはいけない。

 紫外線とは波長が可視光線より短く、エックス線よりも長い、目に見えない電磁波のこと。「UVA」「UVB」「UVC」の3種類あり、UVCはオゾン層などでほとんどカットされるが、UVA、UVBは地表まで届く。その量はUVAが圧倒的に多いものの、健康被害をもたらす8割はUVBだ。「北品川藤クリニック」(東京・北品川)の石原藤樹院長が言う。

「UVBは浴びる量こそ少ないものの、威力は強いので細胞のDNAに傷をつけてしまいます。皮膚の細胞には、このDNAの傷を切り取って正しいDNAに戻す仕組みが備わっています。しかし、紫外線によるDNAの傷害が度重なると、誤った遺伝情報が生じ、それが皮膚がんになると考えられています」

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