著者のコラム一覧
笹川伸雄

ジャーナリスト。1946年、宮城県生まれ。医、食、健康のジャンルを得意とし、著書に「妙薬探訪」(徳間文庫)など

一切の治療を拒否 理由は両親のがん死で生じた医療不信

公開日: 更新日:

 医師の要請に応じ解剖すると、父の頭の中は腫瘍で埋め尽くされており、頭蓋骨をも突き破るほどだった。もともとの頭痛の原因は脳にあり、この腫瘍が鼻にまで広がったと説明されたのだ。当時としては最高と言われる医師をそろえ、最高と言われる検査と治療を受け、このざまだった。

 母をがんで亡くしたのは、その半年後だ。母は子宮も卵巣も摘出。腹水が抜けず、手足はやせ衰え、襲い来る猛烈な痛みをモルヒネでしのぎ、享年60(満58歳)で旅立った。最初は卵巣がん、そして次に子宮がんと診断されて治療を受けていた母も、医師の要請で解剖したが原因はわからず、正確な病名もつけられなかった。このとき生じた強烈な医療不信が、私に医師の治療を断らせた理由のひとつなのだ。

※寛解=症状が長期的に鎮まり、治ったように見える状態

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    「よしもと中堅芸人」がオンカジ書類送検で大量離脱…“一番もったいない”と関係者が嘆く芸人は?

  1. 6

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 7

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  3. 8

    米国で国産米が5キロ3000円で売られているナゾ…備蓄米放出後も店頭在庫は枯渇状態なのに

  4. 9

    うつ病で参議員を3カ月で辞職…水道橋博士さんが語るノンビリ銭湯生活と政治への関心

  5. 10

    巨人本拠地3連敗の裏に「頭脳流出」…投手陣が不安視していた開幕前からの懸念が現実に