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青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

肥満に悩む英国で調査“レジ横”菓子の売り上げと健康の関係

公開日: 更新日:

 スーパーマーケットでは季節などに応じて、食料品の陳列場所がよく変わります。消費者の購入を促す販促戦略の一つです。特にレジ周辺には、衝動買いを狙ってチョコレートやガムなどの菓子類が陳列されていることが多いようです。

 英国では肥満が大きな社会的問題になっており、一部のスーパーマーケットではレジ周辺の菓子類陳列をやめているそうです。糖分やカロリーの高い菓子類の購入を控えさせることで、消費者の食習慣改善効果を期待した販売方針です。では、実際どのような効果が得られたのでしょうか。

 英国における食料品の購入状況に関する大規模調査の結果が、「プロス・メディスン」という米国の科学誌に2018年12月18日付で掲載されました。

 この研究では、レジ周辺に菓子類などを陳列していないスーパーマーケット6社と、通常の陳列を行っているスーパーマーケットを比較して、陳列中止12カ月前後の食品購入状況を調査しています。約3万世帯の食料品購入状況を分析したところ、レジ周辺の菓子類陳列中止後4週間で、菓子類の売り上げが17・3%低下し、この減少効果は1年間持続したことが示されました。

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