致死率25% マダニで感染する「SFTS」 はどう防げばいい?
「だから猫や犬の飼い主にぜひ行っていただきたいのは、マダニの予防薬をペットに投与すること。獣医師に相談すれば、処方してくれます」
人間のマダニ予防ワクチンや薬はないが猫や犬にはあるのだ。内服薬、滴下薬などさまざまなタイプがあり、月単位で効果が持続する。100%予防できるわけではないものの、愛するペットの命を守れる可能性が高まり、ひいては、飼い主、獣医師、動物看護師の命を守ることにもつながる。
なお、現在は西日本中心だが、アライグマの感染拡大スピードの速さを見ると、いつ東日本に脅威がやってきてもおかしくない。
■人間で発症が疑われるのは?
感染者のほとんどが高齢者。症状は、発熱、全身倦怠(けんたい)感、下痢、食欲不振などだ。
「SFTSの症状は多くの病気に見られるものですが、スムーズに治療に結びつけるため、これらの症状があり、2週間以内に『マダニに刺された』『弱った動物と接触した』のいずれかに該当するなら、必ず医師に伝えるようにしてください」(前田部長)