【腰】前屈みで下を向き長時間座る“スマホ姿勢”が危ない
腰痛には椎間板ヘルニアなど病気が原因で起こる腰痛もあるが、多くを占めるのは画像検査をしても骨や椎間板、神経などに異常が見られない「非特異的腰痛」。この場合、悪い姿勢による腰椎への負担とその周囲の筋肉疲労が原因であることが多いため、「姿勢性腰痛」や「疲労性腰痛」とも呼ばれる。
「非特異的腰痛が増えているのは、長時間デスクワークをする人が増えたことや運動不足による筋力低下で腰への負担が増大していることが背景にあります。特に長時間同じ姿勢でいることが腰に悪い。デスクワークの人は20~30分に一度は立ち上がったり、歩いたりすることが腰痛予防になります」
イスは浅く腰掛けるのではなく、背筋を伸ばし、お尻を背もたれに密着させるように座る。お尻が沈む軟らかいソファは腰より膝が高くなり、背中が丸くなるので長時間座るのは良くない。スマホの使用も下を向いて前屈みになりやすいので長時間の操作は注意した方がいいという。腰への負担を減らすには「悪い姿勢」だけでなく、「悪い動作」も改める必要がある。床に置かれた荷物を持ち上げるとき、膝を伸ばしたまま前屈みになり、腕の力で持ち上げるとギックリ腰の原因になる。膝を曲げて腰を落とし、荷物を体に引き寄せ、腕を体につけたまま持ち上げるのがコツだ。