飼い主の健康長寿を支える ペットを飼うことのすごい効果
ペットは心臓と血管を守るのだ。
ペットを飼っていると、ぜんそくやアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患を減らすという報告もある。
スウェーデンの研究チームが4匹ほどのペットに囲まれた7~9歳の子供がいる家庭を対象に調査を行ったところ、子供が乳児期からペットを飼っていた家庭は、まったくペットに触れていなかった家庭に比べ、アレルギー疾患の発症が約16%低かったという。
東京医科歯科大名誉教授の藤田紘一郎氏はこう説明する。
「幼少の頃からペットと接していると、さまざまな細菌やバクテリアと接触する機会が多くなります。それによって免疫機構を鍛えられ、アレルギーが発症しづらくなるのです。免疫力を左右するのは腸内細菌で、種類と数が多ければ多いほどサポート効果がアップします。人間の腸内細菌の種類は生後3年間でほぼ決まるといわれ、それまでに体内に取り込んだ細菌がIgA抗体とくっついて定着することがわかってきました。子供の頃からペットと接することが大切なのです」
ペットを飼っている家の子供は、アレルギー疾患だけでなく自閉症やうつ病のリスクが減るという報告もある。ペットは健康長寿につながるのだ。