絶望の中でも援助したい 終末期患者を看護するスタッフの思い
とげぬき地蔵は商店街の奥にあります。入り口からしばらく行くと観音様が立っていて、通る方はひしゃくで頭から水をかけてお参りしていきます。あの時、B看護師はお地蔵さんのところに行って「すっきりした」と言っていましたが、すっきりしたのではなく「大丈夫」と自分に言い聞かせていたように思いました。
終末期看護を希望して勤務される看護師がいます。だからといって死に目に会うのが好きなはずがありません。絶望の中でも援助したい、生きて欲しい――。B看護師もそう思っているのです。