心臓疾患を抱える人は新型コロナウイルスに細心の注意を
中国・武漢から発生した「新型コロナウイルス」(COVID―19)の感染が拡大しています。2月18日時点では、日本国内で確認された感染者は45人(クルーズ船の乗客乗員、武漢からのチャーター便帰国者を除く)で、13日には感染した80代の女性が亡くなったと発表されました。
こうした状況や大々的に繰り返されるマスコミ報道を受け、ドラッグストアからマスクが見当たらなくなるなどパニック状態が続いています。感染対策が講座として機能している病院に勤務する身としては「COVID―19は健常者にとってはそこまで怖いウイルスではない」という立場です。ただ、抵抗力が弱まっている高齢者や持病を抱えている人は、感染から肺炎を起こして命を落とすリスクが高くなるので、細心の注意が必要です。ヒトからヒトへの感染を繰り返すことでウイルスが変異する可能性があるため、感染拡大を防ぐのも当然です。
病院や療養施設内にウイルスを持ち込まれて院内感染を起こすと死亡者を出すことにつながるので、一般の皆さんは無症状の不顕性感染から体力の弱った人へ伝播させることが最も注意すべき点です。インフルエンザのように典型的な症状からの診断・治療法が確立していないので、発病濃厚者は自ら周りと接触しない自主隔離を率先しなければなりません。