筋肉<上>「何歳からでも筋肉量10~20%増は可能です」
体の筋肉量を「車の排気量」に例えると分かりやすい。30代までを3000㏄の排気量の車とし、50代、60代になって排気量が1000㏄に落ちたとする。かつて3000㏄時代にやっていた活動量を、今の1000㏄で同じくやっていれば、疲れてしまうのは当然。
「疲れが取れない」「無理が利かない」といった自覚症状は、「自分」という車を動かす排気量(筋肉量)が低下してきたことが原因なのだ。
「さすがに70代になってから30代の筋肉量に戻すのは無理ですが、何歳からでも筋肉量を10~20%程度増やすのは十分可能です。私は20年以上、全国各地で『シニア世代に筋トレで健康になってもらうためのプロジェクト』に取り組んでいます。その簡単な筋トレとウオーキングを組み合わせたメニューを行ってもらうと、参加者の多数の方は体力年齢が10歳や15歳若返ります。中には70代の方が50代の体力年齢に若返ったケースもあります」
■目標歩数は1週間で5.6万歩
筋肉量が増え、体力年齢が若返ると「体が軽くなった」「体を動かすのが楽になった」という効果が出る。こういう状態をずっと続けていれば、先々「寝たきり」や「要介護」にならずに済むことにつながるという。