蛭子能収さん発症がTV番組で明らかに「レビー小体型認知症病」とは?
幻視や幻聴は初期段階から生じることが多いという。例えば、「(死んだ)人が話しかけてくる」「天井に虫が這っている」など、そこには存在しないものが見えたり聞こえたりする。そのため突然大声を出したり、虫を殺そうとしたりする。
レビー小体は運動機能に影響を与えるため、体や表情が硬くなったり、手足の震えや運動がぎこちなくなったり、転倒を繰り返す、といったパーキンソン病症状が出てくる。体を動かす交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかないために自律神経症状があらわれて、大量の寝汗や便秘や立ちくらみ、動悸がする。さらには抑うつ状態になり、何事にも興味を失い「生きるのがつらい」などと言い出すこともある。また、「本物の家族じゃない」「自分の家ではない」といった妄想があらわれることもあるという。
夢を見ているときに夢の中と同じように行動することも特徴のひとつだ。人が夢を見るのはレム睡眠と呼ばれる段階のときが多い。レム睡眠とは睡眠全体の20%くらいを占める睡眠でノンレム睡眠と交互に現れ、明け方にその時間が長くなる。睡眠中、健康な人は筋肉の活動をブロックするメカニズムが働いているため、夢を見ても行動することはない。ところがレビー小体型認知症の人はその機能が障害されているため、睡眠中に体を動かすという。