著者のコラム一覧
尾上泰彦「プライベートケアクリニック東京」院長

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

器質性EDではない証拠にも…「夢精」は恥ずかしくない

公開日: 更新日:

 夢精は、睡眠中のレム睡眠(浅い眠り)のときに、性的な夢を見ることで起こります。それは男性では、一晩に3~5回繰り返されるレム睡眠時に無意識に勃起する「夜間勃起(朝立ち)」が起こるからです。

 この夜間勃起と性的な夢が重なることで、性的情動が高まり射精に至るのです。

 もうひとつは、夢を見るレム睡眠時にペニスに手が触れたり、布団にこすれたり、圧迫されたりと偶発的な刺激が夜間勃起時のペニスに加わることで、脳内で性的な夢が形成されて射精が誘発されるというケースです。

 いずれにしても、睡眠中は副交感神経が優位になっていますので、交感神経優位の覚醒時よりも弱い刺激で射精に至るとされています。

 ですから、思春期の夢精は性成熟が順調に行われている証拠であり、恥ずかしいどころか、むしろ喜ばしいことでもあるのです。

 もちろん中高年でも、性行為やオナニーを長期間していない場合には夢精が起こることがあります。


 EDと思い込んでいる人でも、夢精があれば器質性EDではなく、心因性EDの疑いが高いといえるわけです。

 一方、昼間遺精は長期の禁欲をベースに、極度の緊張や精神的疲労などで誘発されます。ただし、前立腺炎や脊椎疾患、精神疾患などが原因で起きている場合もあります。1日に何回も遺精が起こるようなら受診した方がいいでしょう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    三浦大知に続き「いきものがかり」もチケット売れないと"告白"…有名アーティストでも厳しい現状

  2. 2

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  3. 3

    サザン桑田佳祐の食道がん闘病秘話と今も語り継がれる「いとしのユウコ」伝説

  4. 4

    松嶋菜々子の“黒歴史”が石橋貴明セクハラ発覚で発掘される不憫…「完全にもらい事故」の二次被害

  5. 5

    NiziU再始動の最大戦略は「ビジュ変」…大幅バージョンアップの“逆輸入”和製K-POPで韓国ブレークなるか?

  1. 6

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  2. 7

    下半身醜聞の川﨑春花に新展開! 突然の復帰発表に《メジャー予選会出場への打算》と痛烈パンチ

  3. 8

    モー娘。「裏アカ」内紛劇でアイドルビジネスの限界露呈か…デジタルネイティブ世代を管理する難しさ

  4. 9

    伸び悩む巨人若手の尻に火をつける“劇薬”の効能…秋広優人は「停滞」、浅野翔吾は「元気なし」

  5. 10

    小松菜奈&見上愛「区別がつかない説」についに終止符!2人の違いは鼻ピアスだった