蕁麻疹は5人に1人が経験 重症でも9割が良くなる治療法
「いずれも効果がなければ、ステップ3に進みます。生物学的製剤のオマリズマブ、シクロスポリン、内服の副腎皮質ステロイドのいずれかの使用がガイドラインに掲載されています」
ただし、シクロスポリンは保険適用外で、副腎皮質ステロイドは1カ月以内に減量または中止のめどが立たなければ、他の治療へ変更を検討するとされている。
「私は主にオマリズマブを使います。月1回の皮下注射で、非常に効き目が良く、3回の投与で6割ほどの患者がコントロール良好となります。重篤な副作用は、当院では出ていません」
薬で症状が出ない状態が3カ月程度続いたら、今度は薬の量、飲む頻度を減らしていく。
「たとえば抗ヒスタミン剤なら、2粒で3カ月間症状が出なければ、1日1粒に減らします。そのまま2~4週間ほど症状が出なければ、2日で1粒で2~4週間。次に3日で1粒で2~4週間……と時間をかけて減らしていきます。途中で症状が出たら、薬の量を少し増やしたり飲む頻度を短くします。ステップ2もステップ3も、時間をかけて薬を減らしていく方法は同じです。いきなり薬をやめると再発しやすいので注意が必要です」
この方法で、重症患者も9割の人が良くなるという。蕁麻疹とおさらばできるのだ。