帯状疱疹は合併症が怖い 水ぶくれと痛みがあればすぐ病院へ
「帯状疱疹後神経痛のリスクを低くするには、帯状疱疹の水疱が出てから理想は72時間以内に、遅くても5日以内には治療を受けるべきです」
かつては帯状疱疹の治療薬は効き目がいいものがなかったが、今は抗ウイルス製剤で非常に良いものが出ている。
「1日1回の飲み薬で短期間で痛みや症状が取れます。高齢の方の中には、痛み止めの薬を飲むのは良くないと考えて我慢する人もいます。しかし、それは間違いです。前述の通り、痛みがあって水疱が出てきたら、痛みを我慢することなく、皮膚科を受診してください」
帯状疱疹は発症から数カ月の間は血液が固まりやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞を起こしやすくなることが分かっている。その予防のためにも、帯状疱疹の治療を受けることが大切だ。
帯状疱疹後神経痛の治療は、「リリカ」や「ガバペン」といった神経の異常興奮を抑制する抗てんかん薬や抗うつ薬などを使う。日大医学部付属板橋病院では、痛みの程度が強い帯状疱疹後神経痛の患者には、同院のペインクリニックにつなぎ、医療用の麻薬オピオイドなども用いて、痛み抑制の徹底した治療を行っている。