首<下>専門医考案 手を使うタイプ別「痛みナビ体操」の実践
「頚椎症のタイプを調べる運動は、1回で判断せず、それぞれ10回程度繰り返してみて確認してください。また、痛みの改善は『痛みの範囲』『痛みの強さ』『首の動きやすさ』の3項目の変化を見ます。どれか1つでも改善すれば、それが自分の頚椎症のタイプになります。3項目すべてに変化が見られなければ、運動療法では効果が期待できない首の痛みの可能性もあります」
自分のタイプが確認できたら、そのタイプに合わせた「痛みナビ体操」を行うことになるが、その前に体操の適応判定を行う必要がある。次に挙げる項目に該当する人は、体操を行わず医療機関を受診した方がいいという。
①手足を動かしにくい(手足のマヒ)②おしっこを出しにくい(膀胱のマヒ)③事故や転倒の後(骨折や脱臼の可能性)④関節リウマチ⑤高熱がある(化膿性脊椎炎の可能性)⑥進行がんになった(がん転移の可能性)。
「痛みナビ体操」は道具を使うバージョンもあるが、ここでは自分の「手」を使うやり方を紹介する。体操を行う基本姿勢は、足を肩幅に開いて背筋を伸ばして立つ。視線は真っすぐ前へ。頚椎は顎が出ないように気をつけ、軽く顎を引くようにして、頭が体の真上にくるようにする。4つのタイプに合わせた体操のやり方はこうだ。