コロナワクチン接種後1週間は激しい運動をしてはいけない 国内外で心臓障害の報告が
「基本的に運動は心臓に大きな負荷を与えます。体を動かせば心拍数は増え、心臓の収縮力が高まり、血圧も上がります。継続的で適度な運動は心臓にとって有益ですが、心臓にトラブルを抱えていたり、運動習慣がなかったりする中高年にとって激しい運動はリスクになります。とりわけ、ウエートトレーニングなど瞬間的に力を出すような無酸素運動は心臓に大きな負担をかけてしまいます。因果関係がはっきりしていないとはいえ、ワクチンの副反応として心血管系トラブルが疑われているとなると、ワクチン接種後の運動には注意が必要です。激しい運動が心筋炎やそれに伴う心不全の悪化、危険な不整脈の誘発、血圧急上昇による心筋梗塞や脳卒中発症のリスクになる可能性があります」
心臓は、若い頃であれば継続的な運動やトレーニングによって形態的にも機能的にも適応して心機能も向上するが、中高年になって適応力がなくなると、過度な負荷に十分に耐えられなくなる。それだけに、高齢者や中高年はワクチン接種後の運動には特に注意したほうがいい。
「心筋炎や心膜炎の副反応疑いが報告されている若年層も含め、ワクチン接種後は1週間から10日間は運動を控えた方がいいと考えます。ワクチンに含まれるmRNAなどの成分やmRNAによって作られるスパイクタンパク質は数日で減り、体に生じる炎症は10日ほどで落ち着くと考えられるからです。実際、患者さんから『いつから運動してもいいのか』と尋ねられた時は、少なくとも1週間は様子を見るようにお答えしています」
コロナワクチンの副反応は、まだはっきりしていない点がたくさんある。慎重に対応したい。