感染爆発のオミクロン株 空気感染を考慮して換気の徹底が重要
だからこそ、感染対策を徹底することが大切になる。感染力が強いオミクロン株で何より意識しなければならないポイントは「空気感染する」ということだ。
「世界的な医科学誌の『ネイチャー』や『ランセット』でも、感染流行の半年後から、飛沫、接触、そして空気が感染経路であると報告しています。会話、咳、くしゃみなどで鼻や口から排出された飛沫は、空気中で水分が蒸発して乾燥し、飛沫核という微粒子(5ミクロン以下)になって、数メートル以上にわたり空中を漂います。この飛沫核に含まれたウイルスが鼻や口から侵入し、感染させるのが空気感染(飛沫核感染)です。空気が乾燥する冬には、より細かい粒子となって長時間漂う上、ウイルスの生存力が桁違いに上がるため、さらに感染リスクがアップします」
■マスクだけでは不十分
これまで報告された国内外の感染事例を見ると、飛沫と空気による感染によって、ごく近くで大声で話すとマスクの有無にかかわらず、1分以内に感染する可能性がある。
換気が悪い室内では、人と人の距離を1メートル以上あけ、アクリル板で間を仕切っても、飛沫核が室内を循環すれば1人がその場にいる全員にウイルスをまき散らす。