著者のコラム一覧
坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

HbA1c7%以下を長期に維持してる人はコロナ感染しても重症化しない

公開日: 更新日:

 糖尿病の合併症は短期間で起こるのではなく、悪い数値を長く継続していることで生じます。もちろん、HbA1cは一時的に高くなると、白血球の働きが悪くなり、免疫力が落ちて感染症になりやすいという点はありますが、「これまで」を見ずに、血糖コントロールとコロナの重症化の関係を結びつけることは無理があるのです。

 今回の「HbA1cが7%にコントロールされている群は、コロナの重症化リスクが低い」という結果は、コロナに感染した時だけのHbA1cを見ているのではなく、コロナ感染2~3年前からのHbA1cの動きを見ています。過去に数年さかのぼって数値が高い人はコロナの重症化リスクが高いという結論は、非常に納得しやすいのです。

 そしてもうひとつ、私が着目したのは、数値を良好に保てている期間が2~3年と短くても、効果があるという点です。HbA1cを2~3年から5年くらい良好に保てれば、コロナに限らず感染症の重症化リスクを抑制でき、体に対してさまざまな良い影響があるとは言われていましたが、2~3年でも効果がある。もしかしたら、1年間良好な状態を保つだけでも、効果があるかもしれない。大切なのは、継続するということです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  2. 2

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  3. 3

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  4. 4

    大阪万博「遠足」堺市の小・中学校8割が辞退の衝撃…無料招待でも安全への懸念広がる

  5. 5

    「クスリのアオキ」は売上高の5割がフード…新規出店に加え地場スーパーのM&Aで規模拡大

  1. 6

    のんが“改名騒動”以来11年ぶり民放ドラマ出演の背景…因縁の前事務所俳優とは共演NG懸念も

  2. 7

    「ダウンタウンDX」終了で消えゆく松本軍団…FUJIWARA藤本敏史は炎上中で"ガヤ芸人"の今後は

  3. 8

    189cmの阿部寛「キャスター」が好発進 日本も男女高身長俳優がドラマを席巻する時代に

  4. 9

    PL学園の選手はなぜ胸に手を当て、なんとつぶやいていたのか…強力打線と強靭メンタルの秘密

  5. 10

    悪質犯罪で逮捕!大商大・冨山監督の素性と大学球界の闇…中古車販売、犬のブリーダー、一口馬主