著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

アドバイスをすると「認知的不協和」が生じ成果が上がる

公開日: 更新日:

 人間には、他者から期待されることによって学習や作業などの成果が向上する、「ピグマリオン効果」という心理的行動が備わっています。「自分は期待されているんだ、できる人間なんだ」という思い込みの力が発動し、無意識のうちに頑張れるといわれています。ところが、期待した側も向上するというから不思議ですよね。

 研究チームによれば、矛盾する認知を同時に抱えると生じる“認知的不協和”がポイントなのではないかと見解を述べています。

 認知的不協和とは、禁煙をしたい自分と実際にできない自分という具合に、人間が矛盾する認知を同時に抱えた時に覚える不快感を表す心理学用語です。

 つまり、後輩を励ました手前、自分も結果を出さなければ格好がつかない--。こんな認知的不協和に悩まされ、期待した側もいつもよりも頑張って向上したのではないか、と。

 この実験の面白いところは、励ます時に具体的に教える方が、より効果があったという点です。

 人に伝えている一方で、実は自分の中で確認も行っていて、自分に言い聞かせている……。そういったアドバイスや励ましを行った先輩に、成績向上が見られたそうです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」