政府や専門家は「オミクロン株」をどう見ているのか…医療情報学教授が分析
そのため資料には、従来通りの当たり障りのないことしか書かれていない。
(A)学校・幼稚園・保育園等では、教職員のワクチン接種、分散登校、リモート授業など(B)介護福祉施設では、入所者と職員に対するワクチンの3回目接種など(C)職場においては、テレワークの活用、休暇取得の促進、体調管理の徹底、ワクチンの3回目接種などが大切だとしている。
また「今後はリバウンドの可能性が懸念される」として、マスク、手洗い、換気、密集を避けるなど、従来の対策の継続が重要としている。
オミクロン株、とくに新たに登場したBA.2株は感染力が強い。これからゴールデンウイークにかけて感染者が大幅に増えることは、各国の状況から見てもほぼ確実である。
そうなったときに、それでもウィズコロナを目指すのか、再度、社会活動を制限するのか、といった議論が大切だろう。
だが、その問題を真面目に検討している委員会が見当たらない。そのことのほうが、むしろ怖いのではないだろうか。
(永田宏・長浜バイオ大学メディカルバイオサイエンス学科教授)