性感染症編(10)60代以上が梅毒から身を守るために気をつけるべきこと

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 なぜ、60歳以上の梅毒が増えているのか? 背景に「配偶者以外の異性と性的関係があっても家庭に迷惑がかからなければいい」という男女が増えているからではないか、と尾上医師は言う。

女性は60歳くらいになると性交痛などにより夫婦の間の性交を嫌がる傾向にあります。しかし、男性の方はまだまだ元気。いきおい、家庭外に性交を求めることになります。60代の複数の患者さんも、妻も自分が浮気をしているのはわかっているが夫の相手になってあげられないのだから仕方がない、と暗黙の了解をしていると言います。その結果、外で梅毒に感染した夫が妻にうつしてしまうことも少なくありません」

 2つ目は、60代以上は男女とも正しい性知識が他の世代に比べて乏しいことを自覚することだと言う。

「たとえば、梅毒は性交さえしなければ大丈夫と思い込んでいる男性の高齢者は少なくありません。クラミジアが咽頭に感染することは知っていても、梅毒も同じだと思わない人は多いのです。しかし、これは間違いです。梅毒は咽頭にも感染します。ですから、性交はしなくてもオーラルセックスをすると梅毒に感染するリスクは高くなります」

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