著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

目覚めにポジティブな記憶を思い出す習慣でうつリスク軽減

公開日: 更新日:

 たしかに、昔の思い出には美しいものもあるでしょう。そのため、「あのときは良かった」などと思いふけってしまうのかもしれません。

 もし、あなたが美しい記憶、あるいは楽しかった記憶を思い出すなら、寝起きにするようにしてください。朝は“ストレスホルモン”として知られるコルチゾールの値が一日でもっとも高くなります。寝覚めが悪いのには理由があるわけです。

 なぜ寝起きにおすすめなのか──。参考にしていただきたいのが、ケンブリッジ大学のアスケルンドらが行った「朝からストレスを軽減する」方法です。

 研究(2019年)では、14歳の若者427人を対象に、目が覚めたとき、ネガティブな記憶とポジティブな記憶をそれぞれ合図とともに思い出してもらい、1分後にその反応を調べるという実験を6回ずつ行いました。そして1年間その追跡調査を行ったところ、ポジティブな記憶を思い出した被験者の多くがコルチゾールが減少し、長期的にも自身を否定的に捉えることが減っていたそうです。

 そもそもこの研究は、うつ病対策を考慮して行われたのですが、天敵であるコルチゾールが高くなる朝に、前向きな人生経験を思い出すだけで、うつ病のリスクを軽減できたと報告されています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  4. 4

    永野芽郁は大河とラジオは先手を打つように辞退したが…今のところ「謹慎」の発表がない理由

  5. 5

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  1. 6

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  2. 7

    威圧的指導に選手反発、脱走者まで…新体操強化本部長パワハラ指導の根源はロシア依存

  3. 8

    ガーシー氏“暴露”…元アイドルらが王族らに買われる闇オーディション「サウジ案件」を業界人語る

  4. 9

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  5. 10

    内野聖陽が見せる父親の背中…15年ぶり主演ドラマ「PJ」は《パワハラ》《愛情》《ホームドラマ》の「ちゃんぽん」だ