著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

健康のための運動は夕方よりも朝がいい? 8.7万人の6年間追跡調査で明らかに

公開日: 更新日:

 運動不足や肥満糖尿病、高いコレステロール値などは将来的な心臓病のリスクを高めることが知られています。リモートワークの普及などで座って過ごす時間が長い傾向にある現代人にとって、運動不足を解消することは心臓病を予防する効果的な手段だといえるでしょう。

 実際、運動量の多い人は、心臓病リスクの低下と関連していることが、複数の研究データによって明らかにされています。

 しかし、運動をする時間帯の健康への影響についてはよく分かっておらず、運動を朝に行うべきか、夕方に行うべきか、一貫した結論は得られていませんでした。そんな中、運動をするタイミングと心臓病リスクの関係性を検討した研究論文が欧州心臓病学会誌の電子版に2022年11月14日付で掲載されました。

 英国の大規模データベースを解析したこの研究では、8万6657人(平均61.6歳、女性58%)が対象となりました。加速度計を用いて測定された身体活動の情報に基づいて、運動量のピークが「早朝(午前8時前後)」「昼前(同11時前後)」「夕方以降(午後7時前後)」「平均(集団全体で平均した時間帯でおおむね正午)」の4グループに分け、心臓病の発症リスクを比較しています。なお、結果に影響を与え得る、年齢、性別、喫煙状況などの因子について統計的に補正をして解析されました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希を徹底解剖する!掛け値なしの評価は? あまり知られていない私生活は?

  2. 2

    江藤拓農水相が石破政権の最初の更迭大臣に?「隅々まで読んだ」はずの食糧法めぐり“逆ギレ誤答弁”連発

  3. 3

    「相棒」芹沢刑事役の山中崇史さんが振り返る俳優人生…地下鉄サリン事件「忘れられない」

  4. 4

    吉幾三(5)「お前のせいで俺と新沼謙治の仕事が減った」

  5. 5

    みのもんたさんが自身のスキャンダルで見せた“類まれな対応力”…明石家さんま、石田純一との共通点

  1. 6

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  2. 7

    大阪・関西万博もう間に合わず? 工事未完を「逆転の発想」で楽しむ方法…識者が皮肉たっぷり提唱

  3. 8

    日本代表FW古橋亨梧の新天地は仏1部レンヌに!それでも森保ジャパン復帰が絶望的なワケ

  4. 9

    維新は予算案賛成で万々歳のはずが…ゴタゴタ続きで崩壊へ秒読み 衆院通過の自民はニンマリ?

  5. 10

    松坂桃李「御上先生」第7話2ケタでV字回復へ 詩森ろばの“考えさせる脚本・演出”はTBS日曜劇場からの挑戦状