著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

「やるぞ!」より「やれるかな?」の方が良い結果を残せる

公開日: 更新日:

 ちなみに、「I Will」「Will I」に加え、「I」(「意思」を意味するWillを取って、“私”だけにするパターン)と、「Will」(主語である「私」を取るパターン)のパターンでも調べたのですが、疑問形である「Will I」のみ明らかに結果が良かった──。

 つまり、目標に向かっていくときは、質問による自己対話が重要になるのです。

 なぜこのような違いが生じるのか? セネイらは、疑問文というのはその性質上、「可能性」と「選択の自由」を与えるので、より自律的に、かつ「やりたいからやる」という内発的な動機付けの感情を高めるためだと説明しています。

 どれだけポジティブなことを口にしても、はたまた「やろう!」と意気込んでも、自分で決める心の自由がある方が、人は伸びやかに活動できる。だからこそ、「○○する!」ではなく、「○○するかな?」と問いかけると効果的です。

 もし、あなたが仕事の資料を作成しなければいけないときは、「絶対に良いものを作るぞ!」と前のめりで考えるよりも、「期日までに果たして良い資料を完成できるだろうか」と考えた方が、脳のエンジンは働きやすくなる。実際問題として、後者の方があらゆるケースを想定するため、よりしっかりとした資料を完成できそうだと思いませんか?

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 2

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  3. 3

    参院選で自民が目論む「石原伸晃外し」…東京選挙区の“目玉候補”に菊川怜、NPO女性代表の名前

  4. 4

    NiziU再始動の最大戦略は「ビジュ変」…大幅バージョンアップの“逆輸入”和製K-POPで韓国ブレークなるか?

  5. 5

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  1. 6

    サザン桑田佳祐の食道がん闘病秘話と今も語り継がれる「いとしのユウコ」伝説

  2. 7

    我が専大松戸の新1年生は「面白い素材」がゴロゴロ、チームの停滞ムードに光明が差した

  3. 8

    逆風フジテレビゆえ小泉今日子「続・続・最後から二番目の恋」に集まる期待…厳しい船出か、3度目のブームか

  4. 9

    新沼謙治さんが語り尽くした「鳩」へのこだわり「夢は広々とした土地で飼って暮らすこと」

  5. 10

    石橋貴明のセクハラ疑惑は「夕やけニャンニャン」時代からの筋金入り!中居正広氏との「フジ類似事案」