堀田秀吾
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堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

松・竹・梅の「竹」をつい選んでしまう理由とは?

公開日: 更新日:

 焼き肉の食べ放題へ行ったとき、「高級な肉も選べる6000円のAコース」「それなりに高級な肉も楽しめる4000円のBコース」「安価な肉しか選べないけどリーズナブルな2000円のCコース」──。皆さんならどれを選ぶでしょうか?

 多くの方が「Bコース」を選ぶのではないでしょうか。「真ん中が最も手頃で質も楽しめるだろう」と私たちは考えるわけですが、もしかしたらAコースは6000円ではあり得ないほどのコストパフォーマンスかもしれないし、安価な肉とはいえ大満足できる内容の可能性だってCコースにはあり得るわけです。しかし、われわれはどういうわけか、真ん中のBコースが最も妥当性があると考えてしまいます。これには理由があるといわれています。

 行動経済学者のシモンソンと心理学者のトベルスキーは次のような実験(1989年)を行いました。

 まず、学生グループからランダムに108人を選び、被験者である学生たちに6ドルを与えました。被験者には、「そのまま6ドルを保有していてもいい」と伝える一方で、「高級そうなペンとも交換できます」と伝えたそうです。

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