「家に帰りたい」と漏らす大腸がんの夫…看護と介護を決めた妻の思い
急な時に連絡して相談できる先はどこか? ということが心配でした。お願いする医院から「夜中でも連絡して大丈夫」と言われてホッとしました。
なにはともあれ、○月○日に退院となりました。その日は、息子も仕事を休んで手伝ってくれることになりました。偶然とは思いますが、○月○日は私の母の命日です。
それから、なんとなく気になっているのは「本人は病気をどこまで分かっているのか? 覚悟出来ているのか?」ということです。なにしろ、コロナ禍で面会時間の制限もあって、ゆっくり本人と話し合ってはいないのです。
「本人は病気についてどう思っているのだろうか」と、担当医に聞いてみたいと思ったのですが、病院でそれを話題にして話し合うのは無理のようにも思いました。家に帰れば、コロナもなにもないのです。
○月○日、退院しました。いろいろ不安はあっても、家に帰ってきました。息子が背負って夫を2階のベッドに運んでくれました。本人のニッコリした笑顔を見て、私はホッとしました。これで良かったのだと思うことにしています。
いつまで、長く落ち着いていてくれるか、そして私がどれくらい頑張れるか。休みの日にまた、息子が手伝いに来てくれると言ってくれています。
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がんと闘う患者や家族の思い、状況はさまざまです。