慢性腎臓病の50歳男性「墓参りで死んだ両親に会ってきた。早くそっちに行きたい」
適宜に訪問看護と連絡を取り、内部から表面にしみ出てくる滲出液がある時は、保護されているガーゼ交換時の写メを送ってもらって様子を確認するなど、細かいケアに努めました。
当院介入から2年が経過したころには頻繁に嘔吐するように……。体重が減り大きかった体が小さく細くなって、確実に衰えが進んでいることが見て取れました。
そうして並行して入退院を繰り返しながら1年。何回目かに退院したある日、自宅で時々意識を失うようになるということで、往診に伺った時、そのまま息を引き取られました。
最期のギリギリまで、生きている証しのようにして、食へのこだわりを捨てず命を全うされた患者さんでした。そんな患者さんへ、フットケアをはじめとしたきめ細かいサポートは、在宅医療ならではの寄り添い方だと言えると考えています。