75歳以上は要注意!冬の脳梗塞を防ぐための「起床の作法」
脳梗塞は、脳へ血液を送る血管が詰まるために起こる病気で、高血圧や高脂血症、糖尿病、多血症、心臓病の持病や喫煙習慣のある人は発症リスクが高いことが知られている。
「その中でも最近多いのが、心臓が原因の脳梗塞です。心房細動と呼ばれる心臓の震えによる不整脈で血液の塊ができて、それが脳に飛んで脳の血管を詰まらせるのです」
脳梗塞は睡眠中や起床から2時間以内の発症が多いことが知られている。
「脳梗塞が睡眠中や朝に多い原因は、睡眠中は血圧が下がって血液の流れが悪くなっていること、血液中の水分が少ないこと、朝の起床時に交感神経が活発になって急に血圧が上がり、血流が早くなることなどが挙げられます」
脳梗塞の場合、発症後すぐであれば、脳の血管に詰まった血の塊を溶かす薬(t-PA)を投与することで救命率が上がり、後遺症が軽くなる可能性が高まる。ただし、t-PAは発症後4~5時間以内に行う治療法。起床直後、にっこり笑おうとしても片方の顔が下がったり、口角が下がったり、両手を挙げた後に片方の手が下がってきたり、ろれつが回らなかったり、言葉がなかなか出てこなかったりした場合は、脳梗塞を疑うべきだ。