膝が痛い! 「変形性膝関節症」手術を受けるときに押さえておきたいポイント
軟骨や半月板の摩耗の程度が軽ければ、自分の膝関節を温存できる骨切り術という選択肢もある。こちらの方がさらに低侵襲性だ。
人工膝関節置換術は「10年ほどしかもたないんでしょ。それならギリギリまで待つわ」という患者がよくいるそうだが、「それはまったくの誤解です。現在は20年経ってもほぼ問題ない。また、UKAはTKAより耐久年数が短いが、それでもやはり大半が20年問題なく使えます。つまり、ほとんどの方が再手術を受けることなく過ごせます」。
金森医師はTKA、つまり人工膝関節全置換術で、VELYSという最新ロボットを導入。東日本では第1号となる。
「人工膝関節置換術では術後、3割くらいは痛みが残るといわれています。同じように人工物に置き換える人工股関節置換術ではほぼ100%痛みが取れるのですが、膝は不満足な報告も多いのです。それをなんとかできないかと考え、術後の満足度を上げるために、ロボットを導入しました。人工膝関節置換術で良い結果を生むには、膝の靱帯バランスの調整、骨切りの正確性、低侵襲性が必要となります。ロボットなら非常に微細な精度の調整ができる。熟練した医師でも、手技ではそこまでできません」