【処方薬依存】快感を求めて1カ月分をまとめて服用 不慮の事故で死亡例も

公開日: 更新日:

 近年、問題になっているのが10代の「処方薬」の依存だ。新宿東宝ビル横に集う“トー横キッズ”の間でも睡眠導入剤の転売が広まり、大きな社会問題になっている。「マリアの丘クリニック」院長の近藤直樹氏に聞いた。

 処方薬依存とは、医師によって決められた1回の用量よりも錠数が増え、衝動的な多飲を繰り返すこと。いじめや虐待、親との関係悪化によって生じた不安や寂しさから解放されようと抗不安薬や睡眠導入剤を過剰服用(OD)する。

「現在、一般的に出回っている睡眠導入剤は致死性が低く安全性が高いので、多量摂取しても死に至るケースはほとんどありません。ですが一度に30~40錠飲めば意識が“飛ぶ”ので、その快感を求めて1カ月分をまとめて飲むようになるのです。繰り返すうちに耐性がつき、少量では満足できず錠数は徐々に増えていきます」

 ただ処方薬依存の場合、錠数によってはフワフワと浮いた感じや眠気の症状で、周囲がなかなか気付きにくい。とりわけ注意したいのがODによる不慮の事故だ。現実のつらさから一時的に逃れようと処方薬をODすると、普段は抑制できている衝動が抑えられなくなる。その勢いで絞首や飛び降りで命を落とす若者が後を絶たないという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」