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堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

「他者からの視線」はパフォーマンス向上の一因になる

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「視線耐性」という言葉があることをご存じでしょうか。ストレス耐性から派生した言葉で、「相手の視線に耐える力」を意味します。昨今、「視線耐性」が低下している人が、若い世代を中心に増えているといいます。

 さまざまな原因が考えられますが、スマホのアプリを使った顔写真の加工が珍しくなくなったことも一因でしょう。デジタル依存度(=デジタルメディア接触時間)が増すにつれ、デジタル世界やオンラインゲーム上の見てくれを意識するようになる人は少なくありません。

 容姿をコントロールするだけでなく、昨今は性別すら変えてしまう加工アプリも存在します。あくまで友人同士の冗談として面白がるなら問題ないでしょうが、意図的に外見を変えられることで、マッチングアプリなどでは誤解を招き、トラブルに発展するケースもあると指摘されています。

 加工を繰り返せば、おのずと本当の自分の姿との間にギャップが生まれていきます。ギャップを感じれば感じるほど、本当の自分の容姿に自信を持つことができなくなり、視線耐性は低下する──。デジタルの力によって化粧(加工)できてしまうがゆえの弊害とも考えられるでしょう。

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