後悔しない歯科治療(3)歯周病の有効治療は「組織再生療法」

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 実際に歯周病に罹ってしまい、歯を支えている歯槽骨が失われ歯の根が露出しているようなケースだと、自由診療による「歯周組織再生療法」が有効な治療手段となる。

「麻酔をかけてから歯茎を切開し、まず付着しているプラークや、プラークが石灰化した歯石を除去します。それから失われてしまった歯槽骨に歯周組織再生材を入れたうえ、縫合を行います。1部分について1回ずつの手術で対応していきますが、1回の手術時間は約1時間です。1回分の治療費は10万~15万円になります」(今枝院長)

 ただし、この歯周組織再生療法には限界がある。大半の歯の根が露出しているような重度の歯周病には適さず、それ以上悪化しないようにする手だてしかなくなる。

 歯周病が進行するスピードは比較的緩慢で、数年単位で進行することが多い。そのため自覚症状に乏しくなってしまうわけだが、少しでも歯がぐらつくようになったり、歯茎から出血しているのが分かったりしたら、すぐに診察を受けたい。

「10年間、歯周病にも虫歯にもなったことがないという人がいます。でも、いずれも感染症の一種であり、この後の10年間もならないという保証はどこにもありません。毎食後の歯磨きと、保険が利く定期的なメンテナンスで予防ができ、自分の歯で生涯暮らせるようになるのです」(今枝院長) =つづく

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