著者のコラム一覧
新井平伊順天堂大学医学部名誉教授

1984年、順天堂大学大学院医学研究科修了。東京都精神医学総合研究所精神薬理部門主任研究員、順天堂大学医学部講師、順天堂大学大学院医学研究科精神・行動科学教授を経て、2019年からアルツクリニック東京院長。順天堂大学医学部名誉教授。アルツハイマー病の基礎と研究を中心とした老年精神医学が専門。日本老年精神医学会前理事長。1999年、当時日本で唯一の「若年性アルツハイマー病専門外来」を開設。2019年、世界に先駆けてアミロイドPET検査を含む「健脳ドック」を導入した。著書に「脳寿命を延ばす 認知症にならない18の方法」(文春新書)など。

料理を始めたら「見えるもの」が変わった…究極の脳トレに

公開日: 更新日:

 東京都在住の58歳男性はコロナ以来、生活スタイルがガラリと変わったそうです。子供がおらず、共働きということもあり、以前は夫婦ともに外食が中心。「お酒が好きで、飲み屋をはしごして午前さま、ということも珍しくなかった」と苦笑します。

 しかし、コロナで自宅で過ごす時間が増えたことで、料理をする楽しみを覚えたとのこと。

「試行錯誤して、ようやく満足できるポテトサラダが出来上がったときの達成感が半端なかった」(男性)

 レシピ本も、書かれていることが微妙に異なり、一見簡単そうな内容だが、その通りにやっても全然おいしく出来上がらず、レシピ本にも信頼できるものとそうじゃないものがあると感じたと話します。

 自分で作るようになると、外食していても見るところが変わってくる。たとえば、レンコン。横から切るか、縦から切るか。ある飲食店で縦割りのレンコンを炒めているのを見て、横から切るより食感が断然いいと感じ、自分でも取り入れるようになったと男性。

 自分では思いもつかなかった素材同士の組み合わせの料理に出合ったときは「さすがプロ」と感心し、今度やってみようとメモをするそうです。

 料理の経験値が上がるにつれ、最初は「作るもの」を決めてから買い物をし、ひとつでも材料が揃わなければどうしていいかわからなかったのが、スーパーでその日の安いものを買い、その都度献立を組み立てられるようになりました。「安いもの」は「旬のもの」。素材の旬を知り、季節性のある料理を作れるように。

「料理って、そこから広がる世界がすごい。頭を使うので、究極の“脳トレ”です。妻がおいしいと喜んでくれるから、食事のたびにうれしい気持ちが湧いてくる。自分で作ると、油や砂糖、塩の量も調整するようになり、ヘルシー。やや太り気味だったのが、夫婦で標準体重になりました」(男性)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動