なかなか止まらい…「大人の鼻血」は重大病のサインかもしれない
ある30代の男性は、サラサラした水のような鼻血を1カ月に何度も繰り返し、出血が長時間止まらない日もあると耳鼻科を受診。血液検査の結果、白血球の数値に異常な増加が見られ、白血病の疑いが高いと血液内科を紹介された。
「大人の鼻血の場合、背後に重大な病気が隠れているケースも少なくありません。白血病だけでなく、鼻腔や副鼻腔に悪性腫瘍があると鼻血が出やすいので、診察では血液検査をはじめ、鼻咽腔ファイバースコープといった細い内視鏡で鼻の奥を観察し異常がないか確認しています」
ほかにも脳梗塞や心臓病の治療で抗凝固薬を服用していると、血液がサラサラになりやすく鼻血が止まりにくい上に、容易に出血しやすくなる。また血管の形成異常が起こるオスラー病は、血管がもろくなりあらゆる部位から出血が起こりやすい。患者の80~90%は鼻血を繰り返すとされ、放置すると肺の血管に血栓ができ脳梗塞を引き起こす危険が高い。
たかが鼻血だと放置せず、1カ月に何度も鼻血を繰り返していたら耳鼻科でしっかりと検査を受けることだ。