ベッド編(3)捻転の動きを利用すれば簡単に寝返りさせられる
体位を変えて床ずれを防ぐ
基本的な寝返りの方法を紹介する。
①介助者はベッドの横で相手に向かって立ち、枕側に近い足の膝を相手の胸の位置につく。
②相手の両手首を、親指、中指、薬指で輪をつくって取り、相手の両腕を弧を描くように肩の高さまで引き上げてから、そのまま相手の両腕を交差して胸の前で組ませる。
③介助者は相手の膝の位置に移動し、先ほどと同側の足の膝をつき直す。
④ついた膝と同側の中指と薬指を曲げて相手の膝下に差し入れ、片足ずつ膝を曲げて立てる。
⑤相手の胸の位置に移動して先ほどと同側の膝をつき直し、ついた膝と同側の手を相手の肩の下に差し入れ、中指と薬指で軽く触れる(写真1)。
⑥空いている方の手で相手の奥側の膝に触れ、膝を手前に引いて倒す。
⑦肩下に差し入れた手を同様に手前に引いて相手の肩を起こしたら、介助者はベッドから膝を下ろし、相手の肩と骨盤を押さえて姿勢を安定させる。
「相手を奥向きに寝返りさせる場合には、④まで同様に行います。次に、介助者は枕側に近い方の手を相手の手前の肩の下に差し入れます。(写真2)⑤空いている方の手の中指と薬指で、相手の手前側の膝に触れ、膝を奥へ倒します。下半身が倒れれば、自然と上半身もねじれる動きをするので、その力を利用して⑥肩を奥へ押すと、誰でも簡単に寝返りさせられるのです」 (つづく)
■詳しくはYouTubeチャンネル「根津式介護技術」で