堀田秀吾
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堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

男性は「行動」、女性は「性格」…怒りのポイントが違う

公開日: 更新日:

 こういった脳の特性の違いから、男女の怒り方の違いを考えてみます。フロリダ国際大学のバートの研究(2014年)によれば、一般的に、女性は怒りをより感情的に表現しやすい傾向があるとされています。また、いくつかの研究で、男性は相手の「行動」を批判し、女性は「性格」や「人格」そのものを批判することが観察されています。

 例えば、女性が「キモい」や「生理的に無理」といった言葉を選びがちなのは、わかりやすい典型例でしょう。女性は、さまざまな情報を総合的に評価した結果、怒りが爆発します。積み重ねの末に、突如、怒りのスイッチが押されるため、森ではなく木を見て物事を考えがちな男性の多くは、女性の怒りに対処できず戸惑ってしまうことも珍しくないのです。

 一方、男性の怒りは一つ一つの事柄に対して向きます。相手の発言が気に入らない、相手のとった行動が理解できない……。こうしたことに腹が立つというわけです。女性からすれば、「どうしてそんなことに怒るの?」と思うようなことに、男性は怒りをあらわにすることが珍しくない。男女の関係というのは一筋縄ではいかないんですね。

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