佐藤弘道さんは下半身麻痺で活動停止…「脊髄梗塞」はどんな病気?
今月13日、“ひろみちお兄さん”の愛称で知られるタレントの佐藤弘道さん(55)が、「脊髄梗塞」によって下半身麻痺となり、活動を休止することが発表された。一体どういう病気なのか? 循環器専門医で東邦大学名誉教授の東丸貴信氏に解説してもらった。
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「梗塞とは、血管が血栓で詰まることにより臓器に血液が行き渡らなくなることを指します。脳血管や頚動脈が詰まれば脳梗塞、冠動脈だと心筋梗塞になりますが、何らかの原因で脊髄の動脈が詰まると、『脊髄梗塞』を起こすのです。脳梗塞や心筋梗塞同様に、ある日突然発症します」
発症直後に起こる主な症状は、突然の背中の痛み、両足の脱力感や麻痺、感覚障害が一般的だ。
温かさや冷感、痛みといった温痛感覚が鈍くなりやすい一方で、触覚や振動覚、自分の足がどこにあるか認識する位置覚は比較的障害されにくいという。
ほかにも排尿や排便を自己コントロールできなくなる膀胱直腸障害を引き起こすケースも少なくない。