子どものいびきを見逃すな(3)症状は夏に軽くなり冬に重くなる
「当院では、まずは原因をしっかり突き止めます。鼻から内視鏡でアデノイドや口蓋扁桃の肥大の程度を調べる。鼻詰まりがあるなら、左右の鼻それぞれどれくらい詰まっているかの検査をし、アレルギー検査を行います。次に、手の指や鼻の下にセンサーをつけ、睡眠中の呼吸状態や血液中の酸素飽和度を調べる簡易無呼吸検査で、重症度を調べます」
睡眠時無呼吸症候群の重症度の検査には、「睡眠ポリグラフ検査」があるが、入院が必要となる上に10個以上の多数のセンサーを顔や頭に装着するため、大人よりも子どもでは人手がかかる上、検査中にセンサーが外れてしまうことも多いので実施は難しい。
簡易検査なら装着するセンサーの数は2つと少なく、自宅でできるので、これで重症度を調べ、アデノイド・口蓋扁桃肥大に対して手術が必要かを判断するのだ。
「子どもの睡眠時無呼吸症候群は、夏に軽快し冬に重症化する傾向があります。いますぐ手術とならなくても、定期的に検査を行い、その時にベストの治療を探ります」(つづく)