健康寿命は経済力で決まる(5)先発薬の「特別の料金」が10月からスタートした
政府の意図は、ジェネリックの使用を促進して、医療保険財政の逼迫を緩和させることです。しかしわれわれとしては、この「特別の料金」が誰の財布に入るかが気になるところ。厚生労働省の説明によれば、院外処方なら調剤薬局、院内処方ならその病院の収入ということになっています。
そうなると心配なのが、なんらかの不正が生じる可能性です。医療関係者にも、小ずるい人は必ずいます。しかも、患者の多くは「振り込め詐欺」などにも簡単に引っかかってしまうかもしれない高齢者です。そんな患者に先発薬を希望させるぐらいのことは、結構簡単かもしれません。1回当たりの支払金額も少額ですから、すぐには気づかれないでしょう。
まあ、せっかくの「特別の料金」が、そんな悪事に利用されないことを願う次第です。 =つづく