著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

健康寿命は経済力で決まる(5)先発薬の「特別の料金」が10月からスタートした

公開日: 更新日:

 政府の意図は、ジェネリックの使用を促進して、医療保険財政の逼迫を緩和させることです。しかしわれわれとしては、この「特別の料金」が誰の財布に入るかが気になるところ。厚生労働省の説明によれば、院外処方なら調剤薬局、院内処方ならその病院の収入ということになっています。

 そうなると心配なのが、なんらかの不正が生じる可能性です。医療関係者にも、小ずるい人は必ずいます。しかも、患者の多くは「振り込め詐欺」などにも簡単に引っかかってしまうかもしれない高齢者です。そんな患者に先発薬を希望させるぐらいのことは、結構簡単かもしれません。1回当たりの支払金額も少額ですから、すぐには気づかれないでしょう。

 まあ、せっかくの「特別の料金」が、そんな悪事に利用されないことを願う次第です。 =つづく

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