幻視、幻覚、被害妄想があった母を遠距離からどう支援したのか
母の病態は、レビー小体型認知症でした。最後まで子供たちに迷惑をかけたくないという本人の希望に沿い、施設で入浴以外は介助なしの生活ができていました。
遠距離で暮らしている親子は、頻繁に会ったり、介護のために休暇をとったりはできません。しかし、親子の距離感を保つことはとても大切です。
私が遠く離れた故郷にある地元の介護サービスや施設、かかりつけ医、総合病院と連携して、両親を最後まで地元で看取れたのは、自分が医療介護に精通した専門職であったこと、総合病院で勤務している医師がほぼ母校の後輩たちだったことが大きかったと思っています。
しかし、これと同じような医療介護の連携体制が構築できれば、多くの人が、遠く離れていても親の介護支援をできるはずです。これからの超高齢社会では、特に地方での認知症と看取りの医療介護体制を整えることが重要だと思います。