著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

高齢運転者による交通事故は過剰に報道されている?

公開日: 更新日:

 テレビの報道番組や新聞などのマスメディアにおいて、高齢運転者による交通事故が報道される機会は多い印象があります。一方、高齢運転者の事故リスクは、若年運転者の事故リスクを上回ることはなく、被害者に大きな損害を負わせるリスクも低いことが報告されています。その意味では、高齢運転者による交通事故は、過剰に報道されている可能性もあります。

 そのような中、高齢運転者の交通事故と、事故に関する新聞報道を調査した研究論文が、日本疫学会誌の電子版に、2024年10月26日付で掲載されました。

 この研究では、16年1月~20年12月の間に、読売新聞と朝日新聞に掲載された自動車による死亡事故の記事が調査対象となりました。警察庁や交通事故総合分析センターのデータを用いて、「警察が報告した事故」に対する「新聞報道された事故」の比、つまり実際の事故件数に対する報道された事故件数の割合を年齢別に比較することで、新聞による過剰報道の可能性を検討しています。

 調査の結果、警察が報告した1万2987件の死亡事故のうち、読売新聞と朝日新聞は、それぞれ5888件、2909件の死亡事故を報道していました。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希はロッテの「足枷」だった…いなくなってFA石川柊太の入団がもたらす“これだけのメリット”

  2. 2

    絶対守護神マルティネス「巨人入り」急浮上の舞台裏…米敏腕記者が「2年24億円で合意間近」と

  3. 3

    フジテレビが2番組を終了させダウンタウン松本人志に「NO」を突き付けたワケ…日テレとは異なる対応

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  5. 5

    米倉涼子「ドクターX」興収30億円でも満島ひかりが阻む"興収女王"の座…期待値の高さから落胆の声も

  1. 6

    立花孝志氏が大阪・泉大津市長選で惨敗…有権者の投票行動を後押しした「お笑いみたいな噂」

  2. 7

    佐々木朗希の「独りよがりの石頭」を球団OB指摘…ダルやイチローが争奪戦参戦でも説得は苦戦必至

  3. 8

    安倍昭恵氏が石破外交“切り札”に? 米トランプ次期大統領との会談模索に「私人」を担ぎ出す情けなさ

  4. 9

    安倍昭恵さん×トランプ夫妻「夕食会」の舞台裏…永田町で飛び交う臆測と“パイプ役”の名前

  5. 10

    M-1グランプリ審査員は“完璧な布陣”…ますます高まる「松本人志不要論」