その不調は更年期障害かもしれません(1)エストロゲンの減少で起こった「指の変形」は元に戻らない

公開日: 更新日:

 とくに注意したいのが「指の変形」だ。エストロゲンの急激な減少は、滑膜の働きを低下させて手指の関節に炎症を招きやすい。その状態で手を酷使し続けると手のこわばりだけでなく、手指の第1関節が変形するヘバーデン結節や、第2関節が湾曲するブシャール結節を引き起こす。いずれも関節の背側にコブができるのが特徴で、一度変形すると治療を行っても元に戻らないというから、早期診断が望まれる。

 ところが実際に更年期障害と診断を受けている女性は40代で3.6%、50代の9.1%にとどまり、不調があるにもかかわらず、受診をためらう人が少なくない。

「患者さんの中には、これらの不調がエストロゲンの減少による症状と結びつかなかったり、ご自身でネットで調べるうちに、更年期だとうすうす気付いても『一時的な疲れだろう』『年のせいだから仕方がない』と、受診を後回しにしている方が多い。中には、更年期障害を認めたくない方も一定数います。やがて心身の不調をコントロールできなくなれば、ご自身だけでなく、人間関係の悪化に発展する恐れもあります」

 先述した通り、更年期の症状は多岐にわたる。

 次回は、思わぬ不調から、更年期障害と診断された女性のケースを紹介する。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希はロッテの「足枷」だった…いなくなってFA石川柊太の入団がもたらす“これだけのメリット”

  2. 2

    絶対守護神マルティネス「巨人入り」急浮上の舞台裏…米敏腕記者が「2年24億円で合意間近」と

  3. 3

    フジテレビが2番組を終了させダウンタウン松本人志に「NO」を突き付けたワケ…日テレとは異なる対応

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  5. 5

    米倉涼子「ドクターX」興収30億円でも満島ひかりが阻む"興収女王"の座…期待値の高さから落胆の声も

  1. 6

    立花孝志氏が大阪・泉大津市長選で惨敗…有権者の投票行動を後押しした「お笑いみたいな噂」

  2. 7

    佐々木朗希の「独りよがりの石頭」を球団OB指摘…ダルやイチローが争奪戦参戦でも説得は苦戦必至

  3. 8

    安倍昭恵氏が石破外交“切り札”に? 米トランプ次期大統領との会談模索に「私人」を担ぎ出す情けなさ

  4. 9

    安倍昭恵さん×トランプ夫妻「夕食会」の舞台裏…永田町で飛び交う臆測と“パイプ役”の名前

  5. 10

    M-1グランプリ審査員は“完璧な布陣”…ますます高まる「松本人志不要論」