薬の飲み忘れが多かった70代男性…訪問看護師の提案で改善
「薬の飲み忘れについては、サービスで補っていくしかありませんね。血圧も高いので、やはりしっかり飲んでいただきたいです。お薬は一包化して、訪問看護師さんに服薬のコントロールをお願いしましょう」(私)
こうして、服薬管理を中心とした在宅診療が始まりました。
それからしばらくして、花粉症の時期に訪問看護師から、こんな提案がありました。
「今、処方されている血圧の薬は一包化されていますが、数日前に出た花粉症の薬も一緒に一包化できませんか?」
このご提案を受けて、すぐにすべてのお薬を一包化することにしました。飲み忘れのリスクを減らすためです。
このように、患者さんのわずかな体調や生活の変化にも柔軟に対応できるのが在宅医療の大きな強みです。
患者さんの生活に寄り添いながら、こまやかなケアを届けることができる。それが、私たち在宅医療の担う役割だと考えています。