猫の「肛門腺出血」は手術で縫合しない方がよく治るケースも
最初の2、3日は連続で消毒を行い、皮膚の再生具合を見ながら消毒の間隔を延ばします。2~3週間で再生した皮膚で患部が塞がれ、肛門腺も袋状に再生することがほとんどです。1カ月後くらいに肛門腺しぼりを行い、きちんと肛門腺の分泌が確認できれば、肛門腺が袋状に再生できたと判断できます。
肛門腺が詰まりやすいネコちゃんは、分泌液の粘りが強く、再生後もその性質は変わりません。治療後は肛門腺しぼりをしながら、再発を防ぐことが重要です。
消毒による治療は裏技ですが、動物にとっては大切な臭い袋。再生の可能性があるときは、そうしたいと思います。
(カーター動物病院・片岡重明院長)