文在寅前大統領が“第2の人生”に選んだのは田舎の本屋の店番…韓国での生活を見に行った

公開日: 更新日:

 北朝鮮“びいき”の政治で知られた韓国前大統領、文在寅氏。退任から1年経たずして、北朝鮮軍による韓国人射殺事件の情報隠蔽や、韓国への亡命を希望する脱北漁民2人を強制送還した事件で当時の高官らが逮捕、起訴され、文氏にも疑惑の目が向けられてきた。韓国大統領といえば、退任後は逮捕や自殺など悲惨な末路をたどるケースが少なくないが、現在、文氏は小さな村の本屋で店番をしながら充実したセカンドライフを送っているという。現在の彼の暮らしを一目見ようと、日刊ゲンダイは韓国へ飛んだ。

  ◇  ◇  ◇

 韓国・釜山の金海国際空港から車を走らせること1時間、緑に覆われた山々に圧倒されながら到着したのが慶尚南道梁山市の平山村だ。

 文氏は退任後に故郷であるこの地の住宅を8億5000万ウオン(約9000万円)で購入し、昨年4月、「平山書房」を開業。1日1回は店に顔を出すという文氏を一目見ようと、全国各地から訪問客が殺到しているという。車を降り、狭い坂道を徒歩で上り続けること10分、「文在寅が来た!」と叫ぶアジュンマ(おばちゃん)の声の先にその本屋はあった。

 店内は詩や小説、歴史書を中心に大量の書籍が陳列され、片隅には本好きで知られる文氏の推薦本や、著書コーナーも設けられている。

 店奥に目を向けると、レジカウンターの前でエプロンに身を包み、訪問客らの写真撮影に応じる文氏の姿が。

 記者も運良く書店員から「写真を撮らないか」と声をかけられ、文氏といざ対面。

■「日本から来た」に驚いた表情で

「日本から来た」と伝えると、一瞬アッと驚いた表情を見せたが「よく来たね」と優しい笑みを浮かべながら快く写真撮影に応じてくれた。満足感に浸りながら併設するカフェに向かうと、そこはコーヒーを片手にくつろぐ訪問客であふれかえり、おのおの文氏との対面を心底喜んでいるようだった。

 和やかな雰囲気の一方で、近隣住民を悩ますのが騒音問題だ。連日、本屋周辺では保守系団体による抗議デモが行われている。

 記者が訪れた日も、「(北の)スパイ野郎」「本屋を閉めてブタ箱(刑務所)に入れ」など、拡声器を通した大音量の罵声が絶え間なく飛び交い、辺り一帯は文氏を侮辱する内容が書かれた横断幕で埋め尽くされていた。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 暮らしのアクセスランキング

  1. 1

    悠仁さまは学習院ではなぜダメだった?大学進学で疲弊する宮内庁職員「もうやめたい」と悲鳴

  2. 2

    小室圭さん騒動時を彷彿させる宮内庁長官の“ズレ”…まずは悠仁さま世代の受験生が納得する丁寧な説明を

  3. 3

    兵庫パワハラ知事やコバホークも? 東大→官僚→政治家は“ピカピカの経歴”にあらず旧いタイプ

  4. 4

    小泉進次郎氏のトンチンカンが止まらない!「大学に行くのがすべてではない」「改憲はファストパス」まで飛び出す始末

  5. 5

    教団とズブズブ自民党・萩生田光一ついに落選危機…最強刺客“統一教会キラー”が東京24区に参戦

  1. 6

    石破茂総理誕生で「愛子天皇」前進か…国民の9割が賛成も女系天皇の皇位継承に大反対の壁

  2. 7

    悠仁さまは東大志望でも…一般受験生が選ぶなら"定評ある"トンボ研究の大学は?

  3. 8

    石川県・馳浩知事は危機感ゼロ! 能登豪雨災害でやっと珠洲市視察もKY能天気コメント

  4. 9

    高市早苗氏の猛追に旧統一教会が見え隠れ…熱心な信者がXで「サナエ一択」を大拡散

  5. 10

    “異例の成績”報道の悠仁さまに東大の「共通テスト重視」が与える影響は?

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V奪還を手繰り寄せる“陰の仕事人” ファームで投手を「魔改造」、エース戸郷も菅野も心酔中

  2. 2

    ドジャース地区V逸なら大谷が“戦犯”扱いに…「50-50」達成の裏で気になるデータ

  3. 3

    大谷に懸念される「エポックメーキングの反動」…イチロー、カブレラもポストシーズンで苦しんだ

  4. 4

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 5

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  1. 6

    やす子の激走で「24時間テレビ」は“大成功”のはずが…若い視聴者からソッポで日テレ大慌て

  2. 7

    安藤サクラ「柄本佑が初めて交際した人」に驚きの声…“遊び人の父”奥田瑛二を持つ娘の苦悩

  3. 8

    堂本剛、松本潤、中山優馬…そして「HiHi Jets」髙橋優斗の退所でファンが迎えるジャニーズの終焉

  4. 9

    「光る君へ」一条天皇→「無能の鷹」ひ弱見え男子…塩野瑛久は柄本佑を超える“色っぽい男”になれる逸材

  5. 10

    虎の主砲・大山を巡り巨人阪神“場外乱闘”に突入か…メジャー挑戦濃厚な岡本の去就がカギを握る