予約必須店で大失態! 食い意地が勝って「朝10時から贅沢フルコース」の“敗者復活”を遂げた話

公開日: 更新日:
コクハク

人気のレストランは予約必須

 汗ばむ気温のとある週末、筆者は湖畔の景色を見ながら、優雅にフルコースをいただいておりました。時計の針はまだ午前10時を少し過ぎたところ。なぜ、こんな時間からフルコースなのかといいますと…。

【日めくりコクハク】

 訪れたのは千葉県佐倉市にあるDIC川村記念美術館。都内から少し離れていますが、東京駅から高速バスで約60分。週末のお出かけにはぴったりです。現代アートが好きな会社の元後輩が「見たい企画展がある」ということで一緒に行くことにしました。

 近代や現代の作品を中心に多くのコレクションを持ち、広大な敷地内には庭園やレストランも併設されています。

 美術鑑賞の前後にレストランに寄ってランチしよう! と計画していたのですが… 予約するのをうっかり忘れてしまったんです。ハイ、わたくしが。

 1週間前の時点でネットではもう予約できませんでした。ダメもとで電話で聞くとやっぱり予約枠は満席。予約なしだと「20~30組くらい待つこともある」とのこと。

 せっかくだから絶対に入りたい、でも20~30組は現実的じゃない…。

 どうしても諦められずに美術館のホームページを眺めていたら、レストランの営業時間が目に入りました。「ランチメニュー10:00‐15:30」もしかしてこの時間なら…?

【読まれています】のどぐろ一貫6,000円の衝撃!新婚旅行のハワイで財布がバーンアウトした

早めに行けば入れるかも?

 ランチの予約をするなら、きっと12時前後から入りたい人たちが多いはず──。ということは、もしかして10時ぴったりに行けば入れるのでは?

 いつも日曜日は朝寝坊しがちなところを、6時台には起きて10時前にレストランの前に着くように出発しました。

 午前9時40分、レストラン ベルヴェデーレに到着。イタリア語で「美しい景色」という意味だそうです。まだ先客はおらず、お店の中で店員さんが開店の準備をしている音が聞こえます。どうやら我々が一番乗りのようです。

 9時50分、マダム2人組がやってきました。みんな考えていることは同じですね~。

 そして10時、店員さんがやってきて「お席は12時までですが宜しいですか?」と聞かれます。「もちろんです!」と即答すると、庭園がよく見える席に通されました。やったぜ!!

午前10時半からフルコースの贅沢

 少し軽めのカジュアルコース(選ぶ料理によって2000円台~3000円台まで)とランチコース(3800円・税込み)がありました。

 朝ごはんを抜いてお腹が空いていたので「少しずつたくさんの料理を楽しめるフルコースメニュー」という後者を注文することに。

 前菜とパスタ料理、メイン料理が選べます。どの料理も魅力的で迷いますが、店内はまだ先ほどのマダムと私たちだけ。ゆったりとした雰囲気の中で落ち着いて選べました。

 窓の外を眺めたり、近況を報告したりしながら待っていると、ほどよいペースで料理が運ばれてきます。

 窓の外には美しい湖畔の景色、目の前に運ばれる色鮮やかな料理、そして料理の説明をしてくれる店員さんの声も心地よく、今が「朝の10時過ぎ」であることを忘れてしまいます。

 これまでの人生ではたして、朝の10時からフルコースを食べたことがあっただろうか…。いやない!

 千葉県産の食材をふんだんに使用した前菜の盛り合わせは、鴨と海老とホタテ、テリーヌ、カプレーゼがお皿に盛られて(サラダの後ろにもうひとつあったのですが失念! すみません)そのどれもが新鮮。

 汗をかいた体にはガスパチョのトマトの酸味もしみました。

 料金に「プラス100円」で選んだパスタ料理、ズワイガニとキャベツのペペロンチーノは想像以上にズワイガニがたっぷり入っていて贅沢気分。

 メインの子羊の白ワイン煮込みはお肉が甘くて、口の中でほろほろと崩れる柔らかさです。

 アルコールは飲まなかったのですが、せっかくならワインかシャンパンを頼めばよかったな~と今になって思っています。

 11時が近づくとお客さんが入り始め、私たちがお店を出た11時半頃にはもう満席。英語や中国語も聞こえてきたので、海外から来るお客さんも多いのかも? レストランの外には順番待ちをしている人たちもいました。

おわりに

 レストランの予約をし忘れて思わぬ“朝活”。まだ人が少ないレストランでゆったりと贅沢な時間が過ごせました。一時はあきらめそうになりましたが、食い意地が勝り“敗者復活”した気分です(笑)。

 行きたいお店を予約しそびれてしまった場合は、ちょっとだけ予定を早めて“一番乗りする”のもひとつの手かもしれません!

(編集M/コクハク編集部)

「DIC川村記念美術館」
address:千葉県佐倉市坂戸631

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷はシーズン後半戦、三冠王へまっしぐら ドジャース投壊がむしろ追い風になる理由

  2. 2

    美川憲一「もういいわ」和田アキ子「ありえない」…切り捨てた重鎮に見捨てられたNHK紅白の末路

  3. 3

    オリンピアンの大甘同情論に透ける「特権意識」…血税注ぎ込まれているだけに厳罰必至の当然

  4. 4

    「重圧は言い訳にならない」とバッサリ、体操界レジェンド池谷幸雄氏が語る「エース不在」の影響

  5. 5

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  1. 6

    松本人志裁判にA子さんいよいよ出廷か…執拗な尾行と知人弁護士との不倫疑惑に怒り

  2. 7

    なぜ大谷はチャンスに滅法弱くなったのか? 本人は力み否定も、得点圏での「悪癖」とは

  3. 8

    体操界は飲酒喫煙「常態化」の衝撃…かつてスポンサー企業もブチギレていた!

  4. 9

    女優・吉沢京子「初体験は中村勘三郎さん」…週刊現代で告白

  5. 10

    尾行、妨害、不倫、元女性誌編集長…松本人志vs文春の裁判がスゴいことになってきた