獣医師への相談は“はじめの一歩”…ペットの埋葬、私の考え方を紹介します
■あまりに高額な場合は…
霊園によっては「葬儀のグレードに応じた紹介料をお支払いします。高めの葬儀を勧めていただけませんか」と厚かましい要求を平然としてくるところもあります。その手法に呆れて一切紹介していませんでしたが、その霊園の依頼を受けたであろうウェブ広告会社が「待合室のモニターに○○霊園のPR動画を流しませんか」と営業。「利用に結びつけば、紹介料などが支払われます」と念押ししてきたこともありました。
獣医師への相談は飼い主さんにとって“はじめの一歩”ですが、こうした事情からあまりに高額な霊園や葬儀を勧められた場合は、少し疑ってみるとよいでしょう。
飼い主さんによっては、火葬が済んだペットの遺骨を気持ちの整理がつくまで仏壇などに置いておくこともあるかもしれません。それで区切りがついたときにお別れするなら、ほかのペットと一緒に埋葬する合葬や合同供養があります。「一緒」に抵抗がある方には不向きですが、単独で埋葬するより諸費用は安くなります。
飼い主さん自身がペットと一緒に埋葬してもらいたい。そんなことを考える人もいるでしょう。私もそうで、これまでに世話した犬や猫の遺骨を縁のある霊園に預け、私が最期を迎えたとき、その遺骨を戻してもらい、一緒に私の墓に埋葬してもらえるように妻の了解も得ています。ペットとヒトの遺骨を一緒に埋葬してくれるところは今や少なくありません。仏教系の宗派は比較的、寛容なようです。そんな選択肢もあることも覚えておくとよいでしょう。
(カーター動物病院・片岡重明院長)