君子危うきに近寄らず…「頂き女子“りりちゃん”」はどこにでもいる?
「頂き女子“りりちゃん”」を名乗る女性から3800万円余りを受け取ったとして、組織犯罪処罰法違反などの罪に問われているホストクラブの元店員に対し、今月7日、懲役3年、執行猶予5年、罰金80万円と、追徴金1079万円とする判決が下りました。
この事件からは、改めて「君子危うきに近寄らず」、つまり賢い人は危険なことには近づかないということわざの重要性を感じます。
この元店員は、自分で詐欺をしたわけではありませんでしたが、“りりちゃん”による詐欺の被害金だと知りながら、そのお金をホストクラブの飲食代として受け取ってしまったため、処罰されることとなりました。たとえ自分が直接詐欺をしていなくても、詐欺で得たお金と知っていながらそれに関わると、刑事罰を受ける可能性があるのです。
これは組織犯罪処罰法という法律で定められており、犯罪で得たお金と知りながら、受け取ったり使ったりするだけで罪に問われることがあります。
最近、詐欺の手口はますます巧妙になってきています。「簡単にお金が手に入る」といったおいしい話につられ、SNSで怪しい仕事に応募してしまうと、犯罪の片棒を担がされることがあります。怪しい仕事を自分でしていなくても、相手がそういった犯罪に関わっている場合は、それだけで犯罪の一員と見なされる可能性があるのです。
インターネットやSNSで簡単にお金を稼げるといった投稿をよく目にしますが、その多くが裏で犯罪につながっていると考えたほうがいいでしょう。友人や知り合いから誘われても、「君子危うきに近寄らず」のことわざを思い出し、怪しい話や怪しい仕事をしていそうな人物には近づかないことが一番です。