すき家「みそ汁にネズミ死骸」後手後手対応で株価急落…異物混入を防ぎきれない厨房事情

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 SNS上などでは「なぜネズミの混入に気付けなかったのか」という批判が相次ぐ。これについて、外食ジャーナリストの中村芳平氏は「実際はどの店でも起こりうる」と、こう話す。

「飲食店には、油分や残飯などを水と分離させ、下水道へ流すのを防ぐ『グリストラップ』という装置があります。下水道管内で繁殖したネズミやゴキブリが、グリストラップにある食べかすを求めて、厨房に侵入してきてしまうのです。飲食店自体に害虫・害獣を呼び寄せてしまう構造があるため、異物混入を防ぐことは非常に難しいのです」

 飲食業界を取り巻く状況も、無関係ではない。

「原材料が高騰し、人手不足も顕著で、どの店も余裕がない。清掃がおろそかになってしまったり、社員教育が徹底されていなかったり、チェック体制がうまく働かない状況になりがちです。また、最近は外国人も働いていますが、日本人との衛生観念の違いから衛生管理が行き届かないこともある。異物混入は避けられない問題であり、業界の弱点とも言えます。だからこそ、起こってしまった時には速やかに公表し、謝罪をするなどの対応をしなければなりません」(中村芳平氏)

 対応が遅れれば遅れるほど、問題は大きくなってしまうようだ。

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