政令指定都市の分煙環境(下)補助事業で屋外分煙施設19か所を整備した名古屋市
全国20政令指定都市のたばこ税収入は、もっとも少ない静岡市の44億円から最多の大阪市281億円までさまざま。100億円超は5都市ある。20市の総額は約1946億円。地方たばこ税全体の約2割を占める。
総務省は全国の自治体に対して、駅前や商店街などへの屋外分煙施設整備のために地方たばこ税の活用を検討するよう事務連絡の中で記している。では、政令市の取り組み状況はどうなっているのか。
人口229万人の名古屋市。最近は市郊外のジブリパーク人気もあってアジアをはじめとする訪日観光客も増えている。市内の公衆喫煙所は全部で19カ所あり、そのうち17カ所は令和2年10月から市がスタートさせた「屋外分煙施設設置費用助成事業」による助成を受けて民間が設置したものである。遊技場、ショッピングモール、コンビニ、喫茶店、駐車場などさまざまな場所にある。このほか、県外や海外など遠方からの来訪者の増加を見越して市が名古屋駅(太閤通口)と金山駅(北口)に2カ所の喫煙所を設置している。
■来年度以降は賃料や維持費の補助も検討中