世界にさらされたトランプ米国の正体…この決裂は「歴史暗転」という悲劇の序章だ

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瀬戸際に立たされているのは世界も一緒

ひれ伏すだけでは…(C)ロイター

 感情むき出しで、相手への敬意も配慮もなかった首脳会談のグロテスク。居丈高に感謝を迫り、自分の利益しか頭にないトランプ米国の傍若無人に世界が驚き、辟易したが、これは悲劇の幕開けに過ぎない。分断と対立が深刻化する中、プーチンの高笑いだけが聞こえる暗澹。

  ◇  ◇  ◇

 2022年2月24日、ロシアのプーチン大統領によるウクライナ軍事侵攻が始まったとき、日刊ゲンダイでも連載中の歴史家、保阪正康氏はこう書いた。

<21世紀の今日、まさか前世紀に繰り広げられた帝国主義侵略戦争が再び引き起こされるとは、と世界は驚き、そして、怒った。プーチン大統領はウクライナの国土と国民を蹂りんし、ロシアの国際的評価を低下させた。プーチンは国際秩序への背信行為を行った政治家として歴史に悪名が刻まれることになるだろう>(「歴史が暗転するとき」小社刊)

 その後、欧米諸国を中心にウクライナ支援の輪が広がったのは周知の通り。侵略者、プーチンはやがて、「戦争犯罪者として裁かれる運命」とみられていたのだが、世界は3年後の2025年2月28日、トランプ米大統領によって暗転した。 

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